急な病気や入院、もしもの時に困らないために

1: 緊急連絡先の準備と共有

• 誰を緊急連絡先にするか

  : 血縁の有無に関わらず、ご自身が心から信頼でき、いざという時に頼れる方を複数名選定しましょう。親族（遠方の甥姪など）、親しい友人、あるいは信頼できる専門業者（当社の見守りサービスなど）も選択肢の一つです。事前に相手に了解を得ておくことが何よりも重要です。

• リスト化と保管方法

  : 氏名、関係性、連絡先（電話番号、メールアドレスなど）をリスト化し、分かりやすい場所に保管してください。例えば、エンディングノートの一項目として記載する、スマートフォンの「緊急時情報」に登録する、冷蔵庫のドアなど目につく場所に貼っておく、といった方法が考えられます。複数の場所に分散して保管することで、どれか一つが機能しなくても情報にアクセスできる可能性が高まります。

• 専門業者に依頼するメリット

  : 親しい方に頼むのが難しい場合や、さらに手厚いサポートを求める場合は、専門業者に緊急連絡先を依頼するメリットは大きいです。専門業者であれば、24時間365日対応が可能であったり、個人の感情に左右されずに冷静な判断で適切な対応を行ったりできるため、万が一の際の安心感が格段に高まります。

2: 身元保証・医療同意への備え

• 身元保証人が必要なケース

  : 入院時の医療費や入院費の支払い保証、万が一の際の身柄の引き取り、そして手術や延命治療に関する医療同意などが主な内容となります。これらの責任を負える人がいないと、医療機関や施設側は受入れをためらうことがあります。

頼れる人がいない場合の選択肢

身元保証を頼める親族や友人がいない場合でも、対策はあります。公的な制度としては成年後見制度がありますが、これは判断能力が低下した後に家庭裁判所が後見人を選任するもので、ご自身の意思が反映されにくい側面もあります。そこで、身元保証サービスや任意後見制度、将来の医療に関する意思をあらかじめ書面で示す事前指示書（リビングウィル）、尊厳死宣言などを作成しておくことが有効です。これらは、ご自身の医療に対する希望を明確にし、家族や医療関係者が判断に迷わないための重要なツールとなります。

• 任意後見制度

  : 公的な制度として任意後見制度があります。これはご自身の生活や財産に関す事務について任意後見人に代理権を与える契約です。任意後見人が身元保証人となることは利益相反となる可能性があるため原則身元保証人にはなりませんが、代理人として身元引受やご本人の財務状況を把握しているため損害賠償のリスクに対応できるため、病院や施設側が求める身元保証の役割を担えることが考えられます。

• 身元保証サービスの利用

  : 身元保証サービスを行う会社では、お客様に代わって医療機関や施設との身元保証契約を締結し、緊急時の連絡対応や身柄の引き取り、医療行為に関する意思確認などを行います。これにより、お客様は身元保証の心配なく、必要な医療や介護サービスを受けることが可能になります。

3: 自宅療養・退院後の生活支援の検討

• 退院直後の食事や家事、買い物などをどうするか

  : 退院直後は体力も落ち、思うように体が動かせないこともあります。食事の準備、掃除、洗濯、買い物といった日常的な家事が困難になるケースは少なくありません。一時的に頼める人がいないか、あるいは公的・私的なサービスを検討する必要があります。

• 地域の見守りサービスや訪問介護サービスの活用

  : 自治体や社会福祉協議会が提供する地域の見守りサービス、民間事業者の訪問介護サービス、配食サービスなどを事前に調べておくことが重要です。これらのサービスは、日常生活をサポートし、安心して療養生活を送る上で大きな助けとなります。

• 定期的な安否確認の重要性（弊社の見守り機能の紹介）

  : 療養中に容態が急変した場合に備え、定期的な安否確認の仕組みを導入することも検討しましょう。当社の見守りサービスでは、定期的にお客様と連絡を取り、安否確認を行う機能がございます。また、必要に応じて緊急対応チームが駆けつける体制も整えており、お客様が自宅で安心して療養に専念できる環境をサポートいたします。